合同会社定款は電子定款で作成しましょう
合同会社(LLC)の定款に公証人の認証は必要ありませんが、
定款原本には収入印紙4万円分を貼付する必要があります。
ですが、電子定款を利用すると、この収入印紙4万円分貼付が不要となります。
合同会社の定款は、ぜひ電子定款で作成しましょう。
合同会社(LLC)定款の作成上のポイント
定款とは、会社において必ず作成される会社の目的・組織・業務などに関する
基本的なルールのことです。
合同会社(LLC)は、機関設計や社員の権利内容などについて
強行規定がほとんど存在せず、定款で自由に設計することができます。
合同会社(LLC)の定款を作成する際、内部機関設計と利益分配割合の取り決めが
最も重要なポイントとです。
内部機関の設計
株式会社では株主総会、取締役、取締役会、監査役などの機関が必要とされますが、
合同会社(LLC)では必要ありません。
出資者(社員)は、原則として、その会社の業務を行うこととされますが、
出資のみを行う者を設ける場合は、定款に業務執行社員を定めます。
これにより、業務を行う者(業務執行社員)と出資を行う者を設けることができます。
利益分配割合
合同会社(LLC)の特徴のひとつに、
出資割合によらず自由な利益分配割合を定款で定めることができる点があります。
定款で利益分配割合を定めなかった場合には出資割合によることになりますので、
十分に検討する必要があります。
合同会社(LLC)定款の絶対的記載事項
次の6つの事項が合同会社(LLC)の定款の絶対的記載事項です。
このうちひとつでも記載を欠くと定款は無効となります。
目 的
会社が行う事業の内容です。
商 号
商号には会社の種類を表す文字を入れる必要があります。
合同会社の配置は前後どちらでも構いません。
例)合同会社○○ ○○合同会社
本店の所在地
本店の所在地は、最小行政区画、
つまり市区町村その他これに準ずる地域(東京都の場合は特別区、政令指定都市では市)までの
記載でよいとされています。
社員の氏名又は名称及び住所
社員の数は1人以上です。また法人が社員になることも可能です。
社員全員を有限責任社員とする旨
合同会社(LLC)の社員の地位は有限責任制が前提です。
社員の出資目的及びその価額又は評価の基準
合同会社(LLC)の場合、
各社員のその出資の目的、その価額、履行した部分を明記しないといけません。
出資の対象は、金銭、その他の財産となります。
金銭以外の場合における現物出資における検査役の調査は不要となります。
但し、労務・信用などは出資の対象となりません。